院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)

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院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)って何?

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陽(はる)

今回は院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)について話してみるよ。院内感染対策に携わる医師、看護師、薬剤師、検査技師さん及び施設基準・加算関連を担当している医事課スタッフはよく知っていると思うけど、凛ちゃんは知ってる?

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凛(りん)

私は最近感染担当の看護師さんに簡単に教えてもらいました。JANIS2000年の7月から開始された厚生労働省の院内感染対策サーベイランス事業のことですよね?

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陽(はる)

そう。JANISとは院内感染対策に有用な情報を提供することを目的としている事業で、参加医療機関から薬剤耐性菌の分離率院内感染の発症率に関するデータを収集し、分析している機関になるんだ。直近では2,000以上の医療機関がJANISに参加しているそうだよ。

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凛(りん)

そんなに参加しているんですね。

参加とデータ提出ってどうやってするの?

ちなみに参加するためには厚生労働省のホームページから申込書をダウンロード→郵送し、受理される必要があるよ。そして部門は下記の5つのに分かれているよ。
●検査部門
●全入院患者部門
●SSI部門(手術部位感染)
●ICU部門(集中治療室)
●NICU部門(新生児集中治療室)

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凛(りん)

ふむふむ。いろいろあるんですね。

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陽(はる)

うん。ちなみに1つの部門からでも参加が可能(参加するにあたってデータの提出が義務付けられます。になっているよ。

※。

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凛(りん)

じゃあ1部門だけだったら簡単に参加できそうですね。

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陽(はる)

う〜ん…データの提出自体はWeb上にデータをアップロードするだけだから簡単なんだけど、そのデータを作るまでが大変なんだよね〜。だから感染制御チームの人たちは毎回とても苦労してそうだよ(汗)

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凛(りん)

そうなんですね。そこまでして提出するメリットがあるんですか?

参加するメリットは?

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陽(はる)

うん。まず参加を行うと自院の統計データの還元だけでなく他院の統計データとの比較ができるため、自院がどれだけ感染対策に努めれているか分析できるんだ。これが1つ目のメリットだけど、2014年度の診療報酬改定で感染防止対策加算1,感染防止対策地域連携加算の加算要件に『地域や全国のサーベイランスに参加していることが望ましい』と規定されていたのが、2016年度では『院内感染対策サーベイランス(JANIS)等,地域や全国のサーベイランスに参加していること(原則としてJANISの検査部門に参加すること)』に変更されたんだ。さらに2018年度で新たに抗菌薬適正使用支援加算というものも新設されこれらの加算全てに関わってくるから参加する必要があるんだ。もちろん本来の目的である薬剤耐性菌を増やさないために医療機関内での不必要な抗菌薬使用を抑制したり院内で発生した(持ち込みではない)菌がどういった原因で患者の感染に繋がったかなどを特定することが一番大事になってくるよ。

まとめ

  • JANISは厚生労働省が行なっている院内感染対策サーベイランスのこと
  • JANISに参加し、データ提出することで自院と他院のデータ比較ができるようになる
  • 感染防止対策加算1,感染防止対策地域連携加算,抗菌薬適正使用支援加算では検査部門の参加が必須となっている
  • 薬剤耐性菌を増やさないこと、菌の感染経路をできるだけ分析し、院内発生をできるだけ減らすことが大事

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