医療事務系のシステムに関するお話なので、医療事務のお仕事内容について知りたい方は医療事務ってどんなお仕事?をご確認ください。
医師事務作業補助者について知りたい方は医師事務作業補助者ってどんなお仕事?をご確認ください。
医療事務のシステムって?
今回は医療事務の(医事会計)システムのお話になるよ。
よろしくお願いします。
ではまず前提として、現在も紙カルテの病院は一部あるけど、医事関連のシステムについてはほとんどの病院で導入されていて、レセプトベースでみてみるとここ数年で90%以上の保険医療機関で電子化されているんだ。その中で医事会計システムの定義は保険医療機関で行われる診療報酬の請求に関わる業務を行うのに必要なシステムというイメージを持ってほしい。
わかりました。
では医療事務のシステムだけど、ざっとどんな機能があるかあげてみるね。
システム名称 | 概要 |
---|---|
患者基本情報の登録 | 患者さんの氏名、住所、電話番号、保険などの登録を行う。 |
受付・予約 | 患者さんの来院時に受付を行ったり、診察の予約を行ったりする。 自動再来受付機能がある場合もある。 |
待ち受け画面表示 | 診察室呼び出しや会計呼び出しの番号表示ができる。 |
病名登録 | 病名の登録(基本的には医師が行う)や、レセプトなどにより病名の追加や変更をする際に使用。 |
診療行為の入力・計算 | 会計計算やレセプトの為に、診療行為の計算・算定を行う。 オーダリングシステムと連動している場合は、医師、看護師、コ・メディカルが入力した内容や実施データが飛んでくる。 保険や公費などの患者情報を入力していると算定項目に対して自動で金額を計算してくれるものが一般的。 |
会計 | 会計を行う。コンビニやスーパーのレジのように、領収書の発行が可能。それに加え、診療行為の明細書も発行が可能。最近では、自動精算の機能や、後払い制度なども増えてきている。 |
収入金の管理 | 未収金の管理や催促の管理が行える。 |
入退院管理 | 入退院の履歴・DPC調査票の作成などが行える。 |
診療報酬明細書の作成 | レセプトの作成機能がある。 |
診療報酬明細書の発行 | レセプトの発行機能がある。実際にオンライン提出や電子媒体での提出の場合は、1つの大きなテキストファイル(通称ukeファイル)として提出される。 |
統括・統計データの作成 | 統計データの集計や作成ができる。 |
査定・返戻の管理 | レセプトで査定や返戻があった場合の再提出管理などができる。 |
こんな感じかな。
なるほど。医療事務のお仕事内容にマッチしたシステムになっていますね。
うん。細かくするともっとあるけど、よく使用されている機能をまとめてみたよ。もしかしたら「うちの病院、医事会計システム入っているのにこの機能はない!」
って人もいるかもしれないけど、医事会計システムは診療報酬請求において絶対に必要なものはパッケージ化されて電子カルテメーカーから発売されているけど、医療施設によって必要・不必要がわかれる機能はオプションになってることが多いよ。
同じ医事会計システムでも医療施設によって使える機能が異なってくるんですね。
オーダリングシステムとの連動について
続いてオーダリングシステムとの連動だけど、医療情報システムが入っている医療施設では、連動している場合が多いね。連動されてる場合は診療行為のデータが医事会計システムに飛んでくるから算定が非常に効率的に行えるといったメリットがあるよ。
毎回カルテの記載内容から算定項目を1つずつ確認する必要がなくなるってことですね。
マスタデータの更新について
そうそう。他にもマスタデータの更新機能などがあるよ。これは診療行為の点数、手技、材料などが改定されていく中で正しいものを登録するシステムになるよ。点数や名称等が変更となった場合、基本的には電子カルテメーカーがマスタコードを作成し配信してくれるんだけど、自施設に合うようにマスタ設定の変更をしないといけない場合も出てくるから覚えておいてね。
わかりました。
まとめ
- 医事会計システムは、診療報酬請求に関連したシステムである。
- ほとんどの病院で導入されている。
- オーダリングシステムと連携している場合も多くある。
病院における医事部門は、患者さんにとって、一番最初と最後に通る場所になります。
そのため、医事会計システムが上手く機能していないと大問題ですし、職員の接遇が悪い場合はその時点で医療施設の質が判断されてしまいます。
私もですが、そういったことを踏まえて、業務ができたらと思います。
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